2021年1月29日 (仮訳)基部の塊茎に縁取りのあるAmanita属の新種、Amanita chuformis Cui, Y-Y., Cai, Q. & Yang, ZL. 2021. Amanita chuformis, a new Amanita species with a marginate basal bulb. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/62/1/62_MYC511/_article/-char/ja [Accessed January 29, 2021] 【R3-08097】2021/1/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国チベット自治区の亜高山針葉樹林で採集された菌を検討し、Amanita chuformisとして新種記載した。 本種は傘が帯褐色で表面にパッチ状のつぼの名残を伴い、柄基部の塊茎に縁取りを有し、担子胞子が類球形~広楕円形であることなどで特徴づけられた。 本種はPhalloideae節に含まれ、分子系統解析ではA. pseudogemmataおよびA. levistriataに近縁であった。 中国チベット自治区ニンティ市メトク県 (新種) Amanita chuformis Yang-Yang Cui, Qing Cai & Zhu L. Yang 語源…中国の伝統的な道具”chu(杵?)”の形の 【よく似た種との区別】 Amanita pseudogemmata(イボコガネテングタケ) 中国に分布する ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本における分布が知られている 本種と異なり針葉樹林ではなく広葉樹林に生息する 本種と異なり子実体が汚黄色~黄褐色 本種と異なりつばが頂部ではなく上位にある 本種と異なりつばが上面白色~汚白色で下面帯灰色~灰色なのではなく白色~帯黄色 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita levistriata ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり針葉樹林ではなく混交林などに生息する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より傘の直径が小さい 本種と異なり傘が黄色~黄褐色 本種と異なり柄が類白色~淡黄色 本種と異なりつばが頂部ではなく上位にある 本種と異なりつばが上面白色~汚白色で下面帯灰色~灰色なのではなく白色~黄色 本種より担子胞子のサイズが比較的小さい ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita franzii 中国に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 子実体の色が類似している 柄基部の塊茎の形状が類似している ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり針葉樹林ではなく比較的低地の広葉樹林または混交林に生息する 本種と異なりつばが頂部ではなく上位にある 本種より担子胞子の幅が比較的狭い 本種より担子胞子のQ値が大きい ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita ballerina アジアに分布する ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する 本種と異なり針葉樹林ではなく常緑広葉樹林または混交落葉樹林などに生息する 本種より子実体のサイズが比較的小さい 本種と異なり子実体が汚白色 本種より傘の直径が小さい 本種と異なり傘が白色~淡い帯黄色 本種と異なり傘表面に白色で初め綿毛状の層、のちにしばしば鱗片またはパッチ状に割れるつぼの名残を伴う ITS+nrLSU+TEF1α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita mutabilis 柄基部の塊茎に縁取りを有する 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり傘が黄褐クリーム色~黄褐色 本種と異なり傘表面が同色から僅かに暗色~ほぼ黒色のパッチに覆われる 本種と異なり傘縁部表面に条線を欠く 本種と異なり肉が白色 本種と異なり肉が切断すると桃色に変色する 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく楕円形~長形 本種より担子胞子のQ値が大きい Amanita sublutea 柄基部の塊茎に縁取りを有する 本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より傘の直径が小さい 本種と異なり傘縁部表面に条線を欠く 本種と異なりつばを欠く 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく長形~類円筒形 本種より担子胞子のQ値が大きい Amanita kammala 柄基部の塊茎に縁取りを有する 本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より傘の直径が小さい 本種と異なり傘縁部表面に条線を欠く 本種と異なりつばを欠く 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく長形~類円筒形 本種より担子胞子のQ値が大きい